ニワトリ小屋奮戦記
かねてから女房殿が「ニワトリを飼いたい」と言っていた。しばらく放って置いたが、5月の連休にどうしても作る必要があると迫った。すでに農協へ購入手続き済みで、5月末には10羽の雌鳥が届くという!仕方なく一念発起した。
小屋の全景
1.設計
犬小屋横の家庭菜園としているところを利用して、1坪大の小屋と3坪ほどの運動場を備えた本格的なものを作るとして、4月中に設計を済ませた。
2.建設
(1)4/29(祝)
先ず小屋の基礎を作ることとし、近所のアウトドア専門店へ出かけ材料を購入した。柱材は8p角材×3mとし、大型の製材機で半分の1.5mに切断してもらった。最近はこの手の店が各地にあって日曜大工が格段に手軽となった。また、軽トラックの無料貸し出し(1時間以内)もあって利用することができた。
基礎は金具付きコンクリートの足を4ヶと軽ブロックを12ヶとし、特にセメントを必要としない方式とした。土台は柱と同じ8p角材とし、クレオソートを塗って耐久効果を高めた。柱は正面を1.6m、裏側を1.4mとして勾配を持たせ、屋根の水はけを良くした。屋根材は6尺のトタン板3枚でピッタリの寸法である。
地面は水平でなく若干の勾配があるために、基礎の施工には水平器が役に立った。
基礎と土台
(2)5/1(土)
2日目は小屋を組み上げることとしたが、作業員(家族)が私の指示で設計図(再利用のプリンタ用紙の裏にフリーハンドで書いたもの)を基に整然と仕事をこなすはずが、いざ始めてみると各自が自分の判断で動きだし、家長の権威を保つのに苦労した。柱を立てて土台に固定し、梁を上げる手順だが、すぐ西側に犬小屋と物置小屋があり、美観的にはこれらに近接して建設する必要があって、犬小屋側の壁面部は完成した土台を一部外して作業スペースを確保してから打ち付けた。
柱を立てるときも水平器(垂直も計れる)が活躍し、完全な垂直を確認できた。小屋の裏側と側面の一部は耐水ベニヤ板とし、正面側は金網を張るために、柱はのみで刻みを入れ間材を立てることで外側は完全な平面を確保できた。
屋根のトタン板を張る段になって失敗に気づいた。土台が正方形でなく、菱形になっていてトタン板を並べると5〜6pのずれが発生していた。柱の垂直の確認は完全だったが土台の歪みを考えていなかったのだ。全ての作業を中断し基礎の修正を行った。ロスタイムは大きかったが良い教訓となり今後に生かされるだろう。
棟上げ
(3)5/2(祝)
前日に小屋が完成したので、運動場の建設にかかった。小屋は1.5m×1.5mである程度の広さは確保できているが、動物をのびのびと飼うには狭すぎてかわいそうである。幸い家庭菜園が80坪ほどあるので一部を金網で囲って広場を作ることとした。これなら犬などの被害から逃れることができる。また、カラスが頭上から狙うので、上部も全面をネットで覆うこととした。
例の店から6尺のクレオソート注入柱を10本購入して、柱と柱の間を3p×4pの角材で結ぶので、柱間隔は最大2mとし、金網は2p程度の粗さのものとし、巾1m×長さ30mの定尺を購入して寸法的にちょうど収まった。
すっかり囲まれてみると中は結構広い場所となっていた。夕方5時を回った頃、義弟が様子を見に来たので、一緒にバーベキューで完成祝いをすることとした。肉・野菜・ビール等をすぐ用意し、暗くなることは必至なので200Wの投光器をセットして万全を期した。弟夫婦に義母と我が家の4人で計7人。わいわいやりながらにぎやかなひとときとなった。
ほぼ完成
(4)5/3(祝)
二日酔いで動きが鈍いが、頭上のネット張りが残っており、ネットは18pの粗いもので、農業用を購入した。中央に5mほどの山もみじの木があるため、これを中心にうまい具合に展帳できた。
(5)5/8(土)
ちょっと作業をお休みしたが、運動場の金網のすそが空いており、ニワトリがつついて大穴を明けると逃げられそうなので、コンクリート板で補強することとした。幸いに近所に古いコンクリート板を大量に持っている方がいて、40p×1mのものを10枚タダでもらって、しかもダイヤモンドカッターも貸してもらって必要寸法にカットできて好都合だった。30p部分は地中に埋めるので、かなりの重労働であって、夜になると両手がパンパンで、親指が小さく痙攣する有様だった。
コンクリート板
(6)収支
材料費で8万円ほどで、今後ニワトリが10羽で1万4000円とすると、約10万円の出費となる。卵1ヶが20円とすると、5000ヶが買える金額だが、元をとるつもりはなく今後ニワトリとの生活が楽しみである。
(7)5/24(月)
ついにニワトリが来た。メス=10羽、オス=1羽(白色)で卵は有精卵を目的としたい。
コーチン種で、白色はオス
(8)6/11(金)
早くも初卵が1個生まれた! ニワトリが届いたときに「大きなひなだな〜」と思ったのは、やはり大きかったのだ。ただし、卵の大きさはまだ小さいが、エサを沢山あげてどんどん大きくしよう!
まだ小さい。大きいのが成鳥のもの